地平線距離の求め方

◎　地平線（水平線）距離の算出公式は、簡単に導くことが出来ます。
　右図のように海面から高さ ｈ の地点で眺めた水平線までの距離を Ｌ、地球半径を Ｒ とすると、見ての通り

（Ｒ＋ｈ）2 ＝Ｌ2＋Ｒ2 　ですよね。よって 　となります。

　地球は長年の自転活動によって扁平な球体になっているため、赤道半径（6378140ｍ）と極半径（6356755ｍ）とが異なります。ですから平均をとって Ｒ＝6371012 ｍ としましょう。
　あなたが海岸線に立って目の高さ ｈ＝1.5 ｍから見ている水平線の距離は、Ｌ＝4372 ｍ　となります。約 4.4 Kmですね。
　２階のバルコニー（ｈ＝ 3.0 ｍ）から眺めた水平線は Ｌ＝6183 ｍ　なのです。
　標高 1000 ｍの高い山の頂上に登って見たとしても、遙かに見えるのは Ｌ＝41749 ｍ すなわち約 42 Km までの風景なのです。水平線までの距離って意外に近いんですね。
　それをグラフにしたのが下の図です。

◎　　ちなみに、月の平均半径は地球のおよそ４分の１と言われていますが、正確には Ｒ'＝1738092 ｍです。これを先ほどの式の Ｒ に代入すると、アポロ飛行士が 1.5 ｍの目の高さで見た月の地平線は、地球でのおよそ半分の Ｌ'＝2.3 Km であったと思われます。